エコキュートの電気代は高い?節電効果と深夜電力の目安・料金シミュレーション

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エコキュートの電気代の目安と節約方法を解説する記事のアイキャッチ。電卓と電気料金明細のイラストに、キャラクターのビートくんを添えたデザイン

オール電化にしたのに、今月の電気代が思ったより高い。もしかしてエコキュートのせい……? 検針の数字を見て不安になったら、まず落ち着いてください。電気代が高いときの原因は、エコキュート本体よりも、料金プランや設定にあることがよくあります。エコキュートそのものは、給湯に使う電気が少ない省エネ型の給湯機です。

この記事では、エコキュート専門店のエコキュートダイレクトが、電気代の目安(メーカー公式の試算)、高いと感じたときの切り分け方、今日からできる節約の設定をやさしく解説します。読み終わるころには、「うちの電気代はふつうなのか」「どこを直せばいいのか」がわかります。

この記事の要点(30秒でわかる)

  1. 電気代の目安は地域で大きく変わる。まずメーカー公式の試算(本文の表)と自分の家を比べる
  2. 高いと感じたら「料金プラン→設定→使い方」の順に切り分ける。本体のせいと決めるのは最後
  3. 節約は買い替えより先に、リモコンの設定から。足し湯優先・休止モードなど今日できるものがある

エコキュートの電気代は月いくら?(目安)

メーカー公式の試算(370Lクラス・時間帯別プラン、基本料金と燃料費調整額は含まない)で、エコキュートの月額電気代の目安を東京・関西・九州・北海道の電力エリア別に比べた棒グラフの図
地域別の月額電気代の目安(パナソニック公式の試算)

パナソニック公式の試算では、エコキュートの電気代は東京電力エリアで月およそ3,000円、年間で約36,000円が目安です。ただし地域差が大きく、同じ機種・同じ条件でも次のように開きます。

出典:パナソニック エコキュートの電気代(シミュレーター付き)

電力エリア 月額の目安(税込)
東京電力エリア 約3,000円
関西電力エリア 約1,700円
九州電力エリア 約1,600円
北海道電力エリア 約4,800円

この試算の条件は、パナソニックのHE-JPU37NQSという機種を「おまかせ節約」で使い、時間帯別の料金プランを前提にしたものです(JIS C 9220の給湯条件・基本料金と燃料費調整額は含みません)。機種は370Lクラス(3〜5人向け)です。

気をつけたいのは、検針票に出るのは家全体の電気代だという点です。エコキュートの分だけを取り出して見ることはできないので、この目安はあくまで物差し。全体額が高いからといって、エコキュートが原因とは限りません。

季節による変動も、あらかじめ知っておくと慌てずに済みます。冬は空気と水道水が冷たく、同じ量のお湯を沸かすのに多くの電気を使うため、夏より高くなるのが自然です。だから比べる相手は「先月」ではなく「去年の同じ月」。前年同月と比べて大きく増えていなければ、季節なりの動きと考えられます。検針票やアプリの過去12か月のグラフを一度さかのぼってみてください。そのうえで、目安との大きなズレ(たとえば2人暮らしなのに目安の2倍以上続いている、など)があれば、後の章の切り分けに進みましょう。小さなズレは使い方の個人差の範囲なので、気にしすぎなくて大丈夫です。

エコキュートが空気の熱でお湯を沸かす仕組みは、エコキュートとは(仕組みとメリットの基礎解説)で図解つきで説明していますので、あわせてご覧ください。

ガス給湯器と比べてどれくらい安い?(電気代・光熱費の比較)

メーカー公式の試算(料金は2023年10月時点)で、給湯にかかる年間の光熱費をエコキュート約30,000円と都市ガスのガス給湯器約82,000円で比べた棒グラフの図
ガス給湯器との年間光熱費の比較(ダイキン公式の試算)

給湯にかかる光熱費だけで比べると、エコキュートの安さははっきりしています。ダイキンの試算では、エコキュート(EQX37XFV)の年間電気料金が30,010円に対し、都市ガスのガス給湯器(24号・機器効率78%)は年間82,363円。給湯の光熱費を約64%減らせる計算です(関西電力「はぴeタイムR」と大阪ガスの2023年10月料金・燃料費等の調整額を含む試算)。ガスや灯油の価格は時期によって動くため、差額は「そのときの料金での目安」と考えてください。

出典:ダイキン エコキュートの電気代の実態

パナソニックも、東京電力エリアで他の給湯器と比べた年間の差額を公表しています。

比べる相手 エコキュートのほうが年間いくら安いか
電気温水器 約121,200円
石油給湯機 約56,400円
ガス給湯器 約28,800円

出典:パナソニック エコキュートの電気代

条件は前の章と同じパナソニック試算です(東京電力エリア・時間帯別プラン前提)。

差がいちばん大きい相手は、電気温水器。同じ電気でも、ヒーターで直接沸かす電気温水器とちがい、エコキュートは空気の熱を集めてお湯を沸かすため、使う電気がずっと少なくて済みます。いま電気温水器を使っているご家庭ほど、買い替えの効果が出やすいということです。

ひとつだけ補足すると、この差は「給湯」の分だけの比較です。本体と工事の費用、家全体の料金プランの変化まで含めて損得を考える必要があるので、導入や買い替えの判断は、この後の章のシミュレーションとあわせて見てください。

なぜ夜に沸かすと安いの?(深夜電力のしくみ)

夜の安い時間帯の電気でまとめてお湯を沸かしてタンクにため、日中はためたお湯を使うという、エコキュートと深夜電力の料金プランの関係を示したしくみの図
夜に沸かして日中に使うしくみ

エコキュートの電気代が安い最大の理由は、電気料金が安い夜の時間帯にまとめてお湯を沸かし、タンクにためておく仕組みだからです。時間帯で料金が変わるプラン(いわゆる深夜電力を含むプラン)と組み合わせて、はじめて本来の安さになります。

素朴なギモンに専門店が答えます

ビートくん
オール電化にしたのに、電気代が月3万円かかったって聞いたよ?
監修者 桶屋 佑貴 監修者 桶屋
びっくりしますよね。でも、その金額だけでエコキュートが損だとは決められないんです。 家全体の電気代には、暖房やほかの家電の分も入っています。エコキュートは、夜の安い電気でお湯をまとめて沸かして、タンクにためておく機械です。スーパーの安い時間にまとめ買いして、冷蔵庫にストックしておくのと同じなんですよ。だから、時間帯で料金が変わるプランになっていないと、せっかくの仕組みが活きません。金額に驚いたら、まず料金プランから確かめてみてくださいね

ちなみに「深夜」といっても、プランによって安い時間帯の長さや始まる時刻は違います。エコキュートはその時間帯に合わせて自動で沸かすので、ふだん時間を意識する必要はありません。ただ、停電のあとなどに本体の時計がずれると、昼間の高い時間に沸いてしまうことがあります。リモコンの時刻表示は、ときどき確かめてみてください。

では、昼間の電気はどうでしょうか。夜間が安いプランは、そのぶん昼間の単価が高めに設定されているものが多くあります。日中に家で電気をたくさん使う生活だと、夜の安さを昼の高さが打ち消してしまうこともあるので、プランは「夜が安いか」だけでなく「自分の生活時間と合うか」で選ぶのが大事です。

料金プランの種類と選び方は、エコキュートの深夜電力・料金プランの選び方で詳しく解説していますので、契約の見直し前にチェックしてみてください。

エコキュートの電気代が高いときの切り分け方

料金プラン、沸き上げの設定、追いだきの回数や使用年数といった使い方・機器の順に、エコキュートの電気代が高い原因を切り分ける流れの図
電気代が高いときの確認の順番

「エコキュートの電気代が高い」と感じたら、疑う順番は「料金プラン→設定→使い方・機器」です。手前の2つはお金をかけずに直せるので、本体のせいと決めるのは最後で構いません。

確認する順番 見るところ
1. 料金プラン 時間帯別のプランか。引っ越しや契約変更でプランが変わっていないか
2. 設定 沸き上げが「多め」のまま固定されていないか。昼間の沸き増しが増えていないか
3. 使い方・機器 追いだきの回数が多くないか。使用年数が10年を超えていないか

この順番にする理由は単純。手前の項目ほど、お金をかけずにすぐ試せるからです。料金プランは電力会社への連絡や契約の見直しで、設定はリモコンの操作だけで変えられます。反対に、機器の買い替えは最後の手段。順番どおりに確かめれば、必要のない出費を避けられます。

監修者 桶屋 佑貴 専門店の視点|電気代のご相談で、私たちが最初に見る3つ 専門家監修

「電気代が高いので機械を交換したい」というご相談でも、実際に見てみると本体の故障ではないことがよくあります。私たちが最初に確かめるのは、契約中の料金プラン、リモコンの沸き上げ設定、そしてお湯の使い方の3つです。とくに引っ越してきた家でプランが時間帯別になっていないケースや、冬に「多め」へ変えた設定がそのままになっているケースは、直すだけで翌月から変わります。

電気代のご相談では、機械の故障よりも、プランと設定の見直しで解決するケースが目立ちます。買い替えを考える前に、一度いまの契約と設定を確かめてみてください

― 監修者 桶屋 佑貴 のコメント

なお、10年以上使っている機種は、効率の面で最新機種に見劣りするうえ、修理費もかさみ始めます。切り分けの結果「機器が原因かも」となったら、エコキュートのおすすめメーカー・人気機種の比較で買い替え先の候補を見てみてください。

今日からできる節約術(節電効果を高める設定と使い方)

沸き上げを「多め」のまま固定した場合と「おまかせ・省エネ」に設定した場合で、ムダな沸き上げが減ることを比べたエコキュートの電気代の節約の図
沸き上げ設定の見直し

節約というと我慢を思い浮かべますが、エコキュートの節約はリモコンの設定がほとんどです。次のチェックから始めてください。

  • 追いだきより「高温足し湯」を優先する(タンクのお湯の熱をそのまま使える)
  • 2〜3日以上家を空けるときは「休止モード」にする
  • 沸き上げ設定を「多め」のまま固定しない(おまかせ・省エネ系の設定に戻す)
  • 季節にあわせてモードを見直す(冬は多め・夏は控えめ)

出典:ダイキン エコキュートの節電のコツ

効果の大きさは家庭によって違いますが、どれもお金がかからず、やって損のないものばかりです。なぜ足し湯なのかというと、追いだきは、冷めた浴槽のお湯を配管に通してもう一度温め直す機能だからです。タンクにある熱いお湯をそのまま足すほうが、使う電気が少なくて済みます。休止モードも同じ発想で、使わない日に保温や沸き上げを続けるムダを止めるための機能です。

どれも今日、リモコンの前でできるものばかりです。設定のほかでは、家族の入浴時間をなるべく続けてまとめるのも効きます。間が空くほどお湯が冷めて、追いだきや保温の出番が増えるためです。

あわせて見直したいのが容量とのバランス。家族の人数に対してタンクが小さすぎると、昼間の沸き増しが増えて割高になります。容量の考え方はエコキュートの容量の選び方(人数別の目安)にまとめていますので、参考にしてみてください。

料金シミュレーションで「うちの場合」を確かめる

地域・家族の人数・いまの給湯器を選ぶと年間の電気代の目安が表示される、エコキュートの電気代の料金シミュレーション画面のイメージを示した図
料金シミュレーションの入力イメージ

ここまでの目安は、あくまで平均的な条件での話です。いちばん確実なのは、自分の家の条件で料金シミュレーションをしてみること。メーカー公式のシミュレーターなら、地域や機種を選ぶだけで電気代の目安を確かめられます(この記事で引用したパナソニックのページにも付いています)。

手順は3つだけです。

  1. いまの光熱費を確かめる:検針票やアプリで、直近1年の電気代(ガス併用ならガス代も)を見る
  2. シミュレーターに入力する:地域・家族の人数・いまの給湯器の種類を選ぶ
  3. 見積もりと突き合わせる:結果を持って販売店に相談し、設置条件込みの試算と比べる

使うときのコツは、条件を揃えることです。

揃える条件 理由
地域(電力エリア) 料金単価と気温が違うと、結果が大きく変わる
家族の人数・お湯の使い方 湯量の前提が違う試算は比べられない
料金プラン 時間帯別プランが前提かどうかで差が出る

条件のちがう数字どうしを比べても、正しい判断はできません。また、電力会社の料金は改定されることがあるため、シミュレーションの結果は「その時点の料金での目安」です。実際の請求額とは差が出ます。いまの給湯器からの乗り換えでどれくらい変わるかは、販売店の見積もりと一緒に試算してもらうのが早くて確実です。

まとめ:エコキュートの電気代は「物差し→切り分け→設定」で見直せる

公式試算の目安と比べる、プラン・設定・使い方の順に切り分ける、足し湯優先や休止モードなどリモコンの設定で節約する、のエコキュートの電気代を見直す3ステップの図
電気代を見直す3ステップ

エコキュートの電気代は、公式試算の目安と比べて、プラン・設定・使い方の順に切り分ければ、多くの場合は自分で見直せます。

  • 目安は地域で差が大きい。メーカー公式の試算を物差しにする
  • 高いと感じたら、料金プラン→設定→使い方・機器の順に確認する
  • 節約はリモコンの設定から。足し湯優先・休止モードは今日できる
  • 10年を超えた機種は、買い替えの検討も選択肢に入れる

順番は、目安→切り分け→設定。この記事の表とチェックリストが、そのまま道具になります。切り分けに迷ったら、その段階でご相談ください。検針票の数字の見方から一緒に確かめることも、私たち専門店の仕事です。

古い機種をお使いなら、交換でどれくらい変わるかの試算を、見積もりと一緒にお出しできます。給湯省エネ2026事業の補助金は予算がなくなった時点で終了するため、検討中の方は早めの確認が安心です。

よくある質問(FAQ)

370Lと460Lでは、電気代はどれくらい変わりますか?
使うお湯の量が同じなら、タンク容量の違いだけで電気代が大きく変わることはありません。気をつけたいのはむしろ逆で、家族に対して容量が小さすぎると、昼間の割高な時間帯の沸き増しが増えて高くつくことがあります。容量は家族の人数とお湯の使い方に合わせて選ぶのが基本です。
冬に電気代が上がるのは故障ですか?
多くの場合、故障ではありません。冬は空気と水道水が冷たく、同じ量のお湯を沸かすのに多くの電気を使うためです。ただし、春になっても下がらない、去年の同じ月から急に倍以上になった、という場合は設定の確認と点検を販売店に相談してください。
昼間家にいることが多い家庭では損ですか?
損とは限りませんが、注意は必要です。夜間が安い料金プランは昼間の単価が高めのため、昼間の電気の使用が多い家庭では効果が薄れることがあります。太陽光発電がある場合は、昼間の余った電気でお湯を沸かす使い方(おひさまエコキュートなど)も選べます。生活時間と契約プランを販売店に伝えて、試算してもらうと確実です。
10年以上前のエコキュートは電気代が高くなりますか?
最新機種に比べると、古い機種は効率の面で見劣りします。技術の改良で、同じお湯の量をより少ない電気で沸かせるようになっているためです。また、経年で部品が弱ると沸き上げに時間がかかることもあります。修理費がかさみ始めた機種は、電気代とあわせて買い替えの試算をしてみる価値があります。

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