エコキュートのメンテナンス方法!水抜き・配管洗浄・掃除の頻度とやり方を解説
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エコキュートを設置してから何年もたつのに、お手入れらしいことは一度もしていない。そう気づいて、あわてて調べはじめたところかもしれません。エコキュートのメンテナンスとは、貯湯タンクの水抜き(排水)、ふろ配管の洗浄、浴槽フィルターなどの掃除、逃し弁と漏電遮断器の点検という4つのお手入れをまとめた言い方です。どれもメーカーが家庭向けに案内しているお手入れで、水抜きとふろ配管の洗浄、点検は半年に1回から年2〜3回が目安。用意するものは、ふろ配管用の洗浄剤くらいです。
この記事では、4つのお手入れの頻度をメーカー公式の記載でくらべながら、水抜き・ふろ配管洗浄・掃除のやり方を順に説明します。何年もやっていないときの安全な始め方や、自分でやる範囲と業者に頼む範囲の線引きも、エコキュートを販売・施工する専門店のエコキュートダイレクトがまとめました。読み終わるころには、自分の家で何をどんな頻度ですればよいかを判断できるようになります。
この記事の要点(30秒でわかる)
- エコキュートのメンテナンスは4項目。タンクの水抜き、ふろ配管の洗浄、浴槽フィルターなどの掃除、逃し弁と漏電遮断器の点検
- 頻度の言い方はメーカーで違い、パナソニックは年2〜3回、ダイキンは半年に1回以上と案内しています。お使いの機種の公式記載が優先です
- 何年もやっていないときは、いきなり全部やらずに、お湯の変化と使用年数を先に確認。気になる変化があるなら点検から始めると安心です
エコキュートのメンテナンスは4項目:頻度の目安一覧
エコキュートのメンテナンスは、貯湯タンクの水抜き(排水)、ふろ配管の洗浄、浴槽フィルターなどの掃除、逃し弁と漏電遮断器の点検の4項目です。メーカーによって「年2〜3回」「半年に1回以上」と案内の言い方が違うため、お使いの機種の公式記載に合わせるのが基本になります。分解や部品の交換をともなう作業は、家庭でするお手入れには含みません。

| お手入れの項目 | パナソニックの公式記載 | ダイキンの公式記載 |
|---|---|---|
| タンクの水抜き(排水) | 年2〜3回・2分程度の排水 | 半年に1回以上 |
| ふろ配管の洗浄 | 半年に1回 | 半年に1回以上 |
| 逃し弁・漏電遮断器の点検 | 年2〜3回 | 半年に1回以上 |
(出典:パナソニックの公式FAQ=貯湯タンクのお手入れ/パナソニックの公式ブログ=エコキュートのお手入れ方法/ダイキンの公式お手入れ記事=CLUB DAIKIN)
表に掃除が入っていないのは、パナソニックとダイキンの公式記載で頻度を確かめられなかったためです。進め方は「エコキュートの掃除」の見出しで説明します。三菱電機の水抜きの頻度と手順は、お使いの機種の取扱説明書で確認してください。
では、同じエコキュートなのに、なぜ頻度の言い方が分かれるのでしょうか。理由は公式には書かれていません。ただ、どちらの案内も「これ以上あけないでほしい」という下限を示す形なので、多いほうに合わせておけば両社の案内のどちらにも不足しません。迷ったときは半年に1回、お風呂の大そうじと同じ時期に予定へ入れておくと忘れずにすみます。
何年もやっていない場合の始め方(まず確認する2つ)
何年もメンテナンスをしていないときは、いきなり全部の作業を始めず、「お湯や水まわりに変化があるか」「使いはじめて何年たつか」の2つを先に確かめます。変化がなければ、これから説明する手順で日常のお手入れから始めて問題ありません。気になる変化があるときや、エコキュートの寿命の目安とされる10年前後がたっているときは、点検から始めるほうが安心です。

次のうち1つでも当てはまるときは、自分で作業を始める前に点検を頼むほうが安全です。
- お湯がにごる、においが気になる
- お湯の量や温度が前と変わった
- タンクや配管のまわりが濡れている
- 設置から10年前後たっている
- 中古住宅でお手入れの履歴が分からない
長いあいだ水抜きをしていないタンクを今さら触ると、たまっていたものが動いてかえって詰まるのではないか。そんな不安の声も、インターネット上の相談では見かけます。メーカーの公式情報には、長期間あけてしまった場合の特別な手順は見当たりませんでした。気になる変化があるときに点検から入るのをおすすめするのは、この分からない部分をプロの目で確かめてもらえるからです。
設置から10年前後たっているなら、お手入れと一緒に寿命の目安も見ておくと計画を立てやすくなります。交換時期の見分け方はエコキュートの寿命は何年?交換時期の目安と買い替えサインで整理していますので、点検の予定とあわせて確認してみてください。
専門店の視点|何年もやっていないお宅は、最初の1回を点検と一緒に
専門家監修
「一度もお手入れをしたことがない」というご相談は、私たちのところにもよく届きます。そうしたお宅にお伝えしているのは、最初の1回を点検と一緒にお任せいただき、2回目からご自身で続けるという始め方。作業そのものより、弁の戻し忘れや、長く動かしていない部品の固さといった、最初の1回に出やすいつまずきを避けられるためです。
点検にうかがえば、ご自分では気づけない部分も一緒に確認できます。次からはご自宅で続けていただけるよう、その場で手順をお見せしています
― 監修者 桶屋 佑貴 のコメント
メンテナンスをしないとどうなる?
エコキュートのメンテナンスをしないと故障する、という案内はメーカー各社の公式情報には見当たりません。ただしパナソニックの公式FAQは、水抜きの目的を「タンクの底にたまった湯垢や沈殿物を押し流すこと」と説明しています。お手入れをしない間は、押し流されないままの汚れがたまっていくことになります。

とはいえ、汚れがたまるとすぐ壊れるわけではありません。気をつけたいのは、故障よりも先に出てくる使い心地の変化。出やすいのは、次の3つです。
- お湯のにおいやにごり:蛇口から出るお湯に、前はなかったにおいやにごりを感じる
- ふろ配管の汚れ:追いだきのたびに湯船に細かな汚れが浮く
- 不調に気づくのが遅れる:弁や遮断器を動かす機会がなく、調子の変化を確かめられない
お手入れを再開したあとも、音や湯量の変化には気を配っておくと安心です。故障の前ぶれとして出やすい症状はエコキュート故障の前兆チェックリスト!異音(ブーン)・振動など見逃せない症状にまとめていますので、気になる症状があるときはあわせてご覧ください。
エコキュートの水抜きのやり方と頻度(タンクの排水)
水抜きは、貯湯タンクの底にたまった湯垢や沈殿物を、水と一緒に外へ押し流すお手入れです。エコキュートのメンテナンスと水抜きの関係でいえば、水抜きの頻度の目安はパナソニックが年2〜3回、ダイキンが半年に1回以上です。タンクのお湯を全部抜く必要はありません。

水抜きを始める前に確かめること
- 排水口からは高温のお湯が出ることがあります:やけどを防ぐため、排水口の前に立たず、手や足を近づけないでください
- 凍結する時期は0℃以上のときに:三菱電機は、長期の不在で水抜きをするときは必ず0℃以上のときに行うよう案内しています。0℃以下では作業の途中で凍るおそれがあります(出典:三菱電機の公式資料=凍結に関するFAQ)
- 操作の手順は機種ごとに違います:弁の名前も置かれている場所も違うので、お使いの機種の取扱説明書を手元に置いて作業します
3つを確かめたら、操作に入ります。ダイキンの公式お手入れ記事(CLUB DAIKIN)が案内している順番は、次のとおりです。
- リモコンで運転を止めてから、貯湯ユニットの漏電遮断器を切ります
- 給水配管専用の止水栓を閉めます
- 逃し弁のレバーを上げます
- 排水栓を開け、2分程度そのまま排水します
- 排水が終わったら、操作した排水栓・逃し弁・止水栓・漏電遮断器をもとに戻します
最後の「もとに戻す」で、どれから戻すか。順番は機種ごとに決まっていて、公式のお手入れ記事にも戻す順番までは書かれていません。自己流で戻さず、お使いの機種の取扱説明書に書かれた順番で戻してください。
パナソニックの公式ブログは、同じ水抜きを10のステップに分けて案内しています。公式FAQのほうには動画とモデル別の資料があり、2020年以降に発売されたモデルと2018年までのモデルで手順が分かれています。どちらに当たるかは型番で見分けられるので、先に型番を確かめてから開くと迷いません。
ところで、水抜きと呼ばれる作業に2つの意味があるのをご存じでしょうか。日常の水抜きと、長期の不在に備えてタンクの水を抜く作業は、目的が別のものです。混同しやすいので、違いを並べておきます。
| くらべる点 | 日常の水抜き | 長期の不在に備える水抜き |
|---|---|---|
| 目的 | 底の湯垢や沈殿物を押し流す | タンクの水を抜いて凍結や水質の悪化を防ぐ |
| するタイミング | 年2〜3回から半年に1回 | 1ヶ月以上使わないとき |
| 気をつける点 | 2分程度の排水で切り上げる | 気温の低い時期は作業の時間帯に注意する |
長期の不在については、パナソニックの公式FAQが15日以内なら沸き上げの休止、1ヶ月以上なら水抜きと案内しています。ダイキンも、1ヶ月以上使わないときは水抜きとしています。
この章のチェックポイント
- 要点:日常の水抜きは2分程度の排水で終わり、タンクを空にする必要はありません
- 要点:弁の名前も操作の順番も機種ごとに違うので、取扱説明書を手元に置きます
- 要点:凍結する時期に水抜きをするときは、気温の条件に注意します
エコキュートのふろ配管洗浄のやり方と頻度
ふろ配管の洗浄は、浴槽と貯湯ユニットをつなぐ配管の中を、専用の洗浄剤で洗うお手入れです。頻度の目安は、パナソニックが半年に1回、ダイキンが半年に1回以上としています。追いだきを使う家庭ほど、配管の中には汚れが残りやすくなります。

お湯を落とすときに配管をゆすぐ自動配管洗浄がついた機種もありますが、公式に案内されている半年に1回以上の洗浄は、洗浄剤を使うほうの洗浄を指しています。洗浄剤はどれを使ってもよいのでしょうか。ダイキンは1つ穴用の「ジャバ」を指定し、洗浄の運転は約15分としています(出典:ダイキン よくあるご質問)。
浴槽にためるお湯の量や、洗浄剤を入れる順番は機種で違います。ここも取扱説明書が先です。入浴剤を使っている家庭でも、ダイキンはふろ配管の洗浄を半年に1回以上、タンクの水抜きを半年に1回程度と案内しています(出典:ダイキンの公式記事=入浴剤とお手入れ)。使える入浴剤の種類にも、機種ごとの条件があります。
この章のチェックポイント
- 要点:ふろ配管の洗浄は半年に1回以上が目安。追いだきをよく使う家庭ほど効き目を感じやすい
- 要点:洗浄剤は機種の指定に従う(ダイキンは1つ穴用の「ジャバ」を指定)
- 要点:入浴剤を使っていても、ふろ配管の洗浄は半年に1回以上でよい
エコキュートの掃除:浴槽フィルター・ストレーナー・リモコン
エコキュートの掃除でよく話題になる場所は、浴槽フィルター(循環口)、給水口のストレーナー(網)、リモコンや本体の外側の3か所です。どれも日常のそうじの延長でできる軽いお手入れで、公式に頻度の定めがないのは先に触れたとおり。汚れに気づいたときに洗えば足ります。
| 掃除する場所 | 見るところ | 目安のタイミング |
|---|---|---|
| 浴槽フィルター(循環口) | 髪の毛や湯垢のつまり | お風呂そうじのついでに |
| ストレーナー(給水口の網) | 砂やごみのたまり | 水の出が弱くなったとき |
| リモコン・本体の外側 | ほこりや水あか | 汚れに気づいたとき |
いちばん効果を感じやすいのが、浴槽フィルターの掃除。歯ブラシで髪の毛や湯垢を落とすだけでも、追いだきをしたときのお湯の流れが変わります。ストレーナーは、外す前に水を止める操作が要る機種があるので、取扱説明書で先に確かめておくと安心です。リモコンや本体の外側は、かたく絞った布でふく程度にとどめます。感電や故障につながるため、水を直接かけて洗うのは避けてください。
この章のチェックポイント
- 要点:浴槽フィルターは、お風呂そうじのついでに髪の毛や湯垢を落とす
- 要点:ストレーナーを外す前に、取扱説明書で水を止める操作の有無を確かめる
- 要点:本体の外側は、かたく絞った布でふく程度にとどめる
逃し弁・漏電遮断器の点検と、水まわりの見回り
逃し弁と漏電遮断器の点検は、部品がきちんと動くかを確かめるお手入れです。頻度の目安は、パナソニックが年2〜3回、ダイキンが半年に1回以上としています。どちらも安全に関わる部品なので、水抜きの日にまとめてすませると忘れません。
操作の方法は機種で違うので、ここも取扱説明書のとおりに進めます。うまく動かないとき、操作したあとに水が止まらなくなったときは、まず給水配管専用の止水栓を閉めて水を止め、そのうえで販売店へ連絡してください。
点検のついでに、水まわりをぐるりと見回しておくと、早い段階で異変に気づけます。見るのは次の4か所です。
| 見る場所 | 気づきたい変化 |
|---|---|
| 貯湯ユニットの足元 | いつも濡れている・水たまりがある |
| 配管のつなぎ目 | にじみ・水滴が落ちる |
| 配管の保温材 | 破れ・ずれ・テープのはがれ |
| 排水口のまわり | 流れが悪い・ごみが詰まっている |
濡れている場所を見つけても、すべてが故障とはかぎりません。沸き上げのときに出る膨張水のように、しくみの上で出る水もあるからです。では、どちらなのか。見分け方と応急処置はエコキュートの水漏れの原因と対処法!室外機・配管の水漏れは自分で直せる?で整理していますので、濡れているのを見つけたときに開いてみてください。
この章のチェックポイント
- 要点:逃し弁と漏電遮断器の点検は、水抜きの日にまとめてすませる
- 要点:操作したあとに水が止まらないときは、止水栓を閉めてから販売店へ連絡する
- 要点:足元・つなぎ目・保温材・排水口の4か所を見回る
自分でやる範囲と、業者に頼む範囲
家庭でするお手入れは、特別な工具を使わずに手が届く範囲までです。弁やふたを開けて中を見る、部品を外して交換するといった作業は、点検や修理として業者に任せる範囲です。線引きを表にすると、次のようになります。
| 自分でできること | 業者に頼むこと |
|---|---|
| タンクの水抜き(2分程度の排水) | 分解をともなう点検や部品の交換 |
| 洗浄剤を使ったふろ配管の洗浄 | 配管の中の状態を見る点検 |
| 浴槽フィルター・ストレーナーの掃除 | 弁が戻らない・水が止まらないときの修理 |
| 逃し弁と漏電遮断器が動くかの確認 | 長く未実施で不安があるときの点検 |
では、線引きに迷う作業はどう考えればよいでしょうか。目安は「元に戻せるか」の一点です。レバーを上げて下げる、網を洗って戻すといった作業は自分でもできますが、外したら元に戻せるか自信がないものには手をつけないほうが安全です。凍結のおそれがあるときの水抜きも、ダイキンは自分で作業せず販売店に依頼するよう案内しています(出典:ダイキン よくあるご質問)。
訪問してくる「無料点検」は、その場で契約しない
- 社名と身分を先に確かめます:どこの会社から来たのか、名刺と身分証を見せてもらってから話を聞きます
- その場でサインをしません:不安をあおられても契約書にはサインをせず、書面を置いて帰ってもらってください
- ほかの業者にも見てもらいます:交換や修理をすすめられたら、購入した販売店や地元の専門店にも相談してから決めると安心です
訪問販売の手口と断り方はエコキュートの悪質業者・訪問販売の手口と見分け方でくわしく整理していますので、心当たりがあるときは目を通してみてください。
まとめ:頻度表をチェックして、不安なら点検から

エコキュートのメンテナンスは、水抜き・ふろ配管の洗浄・逃し弁と漏電遮断器の点検を半年に1回から年2〜3回で続け、浴槽フィルターなどの掃除は汚れに気づいたときに足していくのが基本です。
- 頻度の言い方はメーカーで違うので、お使いの機種の公式記載に合わせる
- 水抜きは2分程度の排水でよく、タンクを空にする必要はない
- ふろ配管の洗浄は半年に1回以上が目安。洗浄剤は機種の指定に従う
- 掃除は日常のそうじの延長。汚れに気づいたときに洗えば足りる
- 何年もやっていない、気になる変化があるときは点検から始める
「一度もお手入れをしたことがない」「途中まで進めたけれど弁の戻し方が分からない」。そんな場合も、点検だけのご相談でかまいません。症状をお聞きして、そのまま続けて大丈夫か、点検にうかがったほうがよいかを一緒に整理します。設置から10年前後、寿命の目安にさしかかった機種なら、点検とあわせて交換のお見積もりもご案内できます。
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